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映画・テレビ

映画、いろいろ観たい頃

 Kahan3b 観るのは楽しみだが、同時に長い時間拘束される億劫さから映画は好きであると同時に嫌いでもある。最近は観たい映画が限られてきて、新作となると極端に少ない。北野武、塚本晋也、テレンス・マリックぐらいか。まず期待を裏切らない映画監督だテレンス・マリックは新作のThe tree of lifeが今年か来年には公開されるのではないかということで楽しみだ。監督としての作品は4本と少ないが、どれもスバラシ過ぎる。とくにシン・レッド・ラインは死と信仰について、観るものに多くを提示していて、何度も繰り返し観ることができる。ポカホンタスの短い生涯を描いたニュー・ワールドもしかり。命と息を呑むようなこの世の美しさとはかなさをみごとにフィルムに刻みつけている。

サクリファイス

Sakura_ten  最初に見たタルコフスキーの映画は「ノスタルジア」だったと思うが、身近に感じたのは遺作となった「サクリファイス」だった。冒頭で年老いた父親が幼い我が子に、枯れた木に毎日かなりの手間をかけて水をやる禅僧の話をするところだ。この親子は日本フリークなのだ。自宅のオーディオで尺八のレコードをかけたりしている。確かタルコフスキーの言では自己犠牲によって世をまもるような考えを理解できるのは日本人くらいしかいないだろうから、というようなことを言っていたと思う。褒められたよう気がしてくすぐったいが、公開からはや四半世紀、バブルとその崩壊、停滞の時期を通過して世の中は様変わりしたように思うが、現実か幻想か世の終わりのイメージの中で主人公のとる行動を今の日本ではどのようにとらえられるだろうか。日本人自体の劣化が云々される昨今だが、日本人独特と思われていた精神はじつは独自のものではなく、他の国にもあるものなのだと思う。ソ連に育ったタルコフスキーが身につけていたのだからだ。